『進研ゼミ』『こどもちゃれんじ』などで245万人の国内会員をもち、多彩なWeb教育サービスを提供しているベネッセ。
そのサービス展開を支えるシステム・ネットワークインフラづくりを担うベネッセインフォシェルは、
どのようなプロジェクトをどう進めてきたのだろうか。
ふたりの転職者にフォーカスし、小学生の家庭学習を支援するタブレット型の通信教育『チャレンジタッチ』と、
高校生の進学情報サイト『Benesseマナビジョン』を例に紹介する。

今後、教育領域のプロジェクトはいっそう増大していくはずだ。日本の教育は今まさに大きく変わりつつある。
たとえばすでに文部科学省が詳細を検討中の“2020年度大学入試改革”。
大学入試が変われば高校での学びが変わり、高校教育の変化は中学・小学校、さらには家庭での教育の変化へと連鎖する。
新たなサービス価値の創出を具現化するプロジェクトが、続々と胎動するだろう。

『チャレンジタッチ』 オリジナルタブレットの創造。

プログラマー経験とSE経験を積み上げてきたT.O.が、次のステージを目指して転職を決意したのは30歳の時だった。「ここなら上流から関われる」と確信しての転職。実は前職の会社でベネッセとプロジェクトを共にする機会があり、その開発スタイルを見知っていた。確信はやはり的中した。

T.O.は、小学生向け通信教育『チャレンジタッチ』とその前身サービスに関わるプロジェクトを牽引し続けてきた。中でも思い出深いのは、2016年8月から約8ヶ月をかけて、最上流から推進した『チャレンジタッチ』のオリジナルタブレット開発。『チャレンジタッチ』では、専用タブレットのホームアプリから膨大な個別教材アプリが配信される。そのタブレットのハードウェア開発、ホームアプリ開発、個別のアプリ開発、さらにそれら個別アプリを動かす基幹システムの改修も必要な一大プロジェクトであった。

「ベネッセコーポレーションと最上流から伴走し、実開発を行うベンダーに橋渡しをしながらプロジェクトを成功に導いていけるのが醍醐味」。T.O.はそう言い、自身の経験から次のように付言する。「ベンダーに的確なディレクションができる人は、やはり開発の現場を知り抜いた人。そしてそのような人は、ベンダーだけでなくベネッセコーポレーションからも喜ばれる。テクニカルな判断を求められた時、持ち帰らずにその場で答えられますからね」と。

転職前はお客様の反応に直接触れる機会に恵まれなかったT.O.にとって、最も嬉しいのはベネッセコーポレーションの人からの「ありがとう」だ。社会貢献性が高い教育領域だけに、いっそう嬉しさが増す。ちなみにT.O.が転職した年は、初めて子どもが生まれた年でもあった。今では自分の子どもも進研ゼミを受講するようになり、『チャレンジタッチ』の入会者は延べ100万人を突破している。

▲タブレット学習で、小学生の「わかる」「楽しい」をサポートする『チャレンジタッチ』。受講者数は100万人を突破。

『Benesseマナビジョン』 あくなき進化の継続。

200万人弱の高校生会員が、進路研究・大学研究などに活用している『Benesseマナビジョン』。ベネッセは不断にその進化に努め、T.M.は進化の具現化に寄与し続けてきた。サイトの新機能開発に従事した後、『進研模試デジタルサービス』の立ち上げに伴うシステム設計・構築プロジェクトを推進。学力育成に貢献するこのサービスは、現在『Benesseマナビジョン』内にも導入されている。

現在のT.M.のテーマは、増加し続けるスマホ利用に合わせたサイト戦略の具現化である。たとえば限られた画面スペースの中、ファーストビューで何をどう表示すべきか?ヒートマップ解析によって利用者の熟読個所を可視化するなどしてサイト改訂を企画している。そして、着々と進んでいるのがスマホアプリの開発だ。ChromeやSafariで提供しているサービスを、アプリでも簡単に利用できるようになる日は近い。だが、それだけではない。『Benesseマナビジョン』の収益を支えているのは大学などからの広告出稿。スマホの小さな画面内でインパクトのある広告効果を生む仕組みづくりにも励んでいる。

T.M.は、かつては未知であった歓びを知った。「システムへの愛情が湧いてくる。“納品すれば終了”ではないため、育てていく歓びがある」と彼は言う。その“育てていく歓び”は“一緒に育てていく歓び”でもあるだろう。ベネッセコーポレーションの様々な分野の担当者と共に企画を立て、受け身でなくあるべき要件を提案しながらシステムを育てていける。毎日のようにテレビ会議も開きながら、和気あいあいと共創できる風土がある。

自分の未来の選択肢を自分で探せることは、幸せの源泉だ。『Benesseマナビジョン』は、道を探す高校生たちのため、たくさんの選択肢を提供している。けれども、もっともっとできることがきっとある。T.M.の探究は終わらない。