チャレンジングな職責に、燃える想いが湧いたことから。

KDDIが金融事業を本格推進するにあたり、牽引役となる人材を求めていると知ったのは、ネット証券で執行役員を務めていた時でした。私は以前、ネット銀行の立ち上げに携わった経験があり、異業種が金融事業を行うことの困難は容易に想像できましたが、KDDIは通信という社会インフラを担っている公共性の高い企業です。加えて、ユーザー数も4,000万人近くにのぼっており、事業を拡大するうえでの条件は揃っている。苦労を伴うチャレンジングな仕事ながらも、非常に大きなやりがいや可能性があると感じて、KDDIに身を転じる決意をしたのです。
そして金融事業の責任者となってからは、ライフネット生命との資本・業務提携を皮切りに、関係会社の金融商品をauブランド化する「金融ホワイトレーベルプロジェクト」を展開。これと併せて、金融専門のコールセンターであるauフィナンシャルサポートセンターも開設し、金融サービスを全社的に打ち出せる体制を築きました。

金融機関とは異なる目線で、イノベーティブなサービスを生む。

KDDIは通信会社ではありますが、金融関連の法令や金融庁のレギュレーションに沿って商品・サービスを提供するという点は金融機関にいた頃と変わりなく、前職で培った経験・知識を活かせています。しかし、違いも存在します。それは、ライフデザインの考え方に基づいて、お客さま目線からの商品・サービス創りをしていくのが、私たちKDDIの流儀だということです。ともすれば事業者目線に陥りがちな金融機関とは、思考の起点が異なるのです。
例えば、前述の金融ホワイトレーベルプロジェクトでは、保険業法に準拠しつつも、「これまでにないお客さまメリットを」との想いから、保険料還付金付き「auの生命ほけん」を生み出して、金融業界に一つのイノベーションをもたらすことができました。このように純粋にお客さまのためを考え、自由な発想で事業に取り組めるという点が、尽きぬ意欲の源泉であるとも思います。

金融ビジネスを牽引する者として、限りない創造に挑みたい。

2015年4月の創設以来、私が率いてきた金融ビジネス統括部には、大きく二つの顏があります。一つは、銀行・損保・生保というKDDIの金融関係会社を所管する部署としての顏。もう一つは、KDDIが行う銀行・保険代理事業、つまり関係会社の商品をauブランドで届けていくビジネスを所管する顏であり、部署の業容は僅か数年の間に大幅な拡張を遂げました。
とはいえ、まだ満足できる段階ではなく、これからも既存業種の商品・サービスを増強する“タテの拡大”と、金融における不足領域をカバーする“ヨコの拡大”を推し進めていく必要がある。そうした意味では、今後の展開にも際限はないと言えるでしょう。KDDIはチャレンジする意欲があれば、何でもできる会社です。ですから逆に、言い訳はできない、とも自覚しています。ライフデザイン事業の一角をなす金融ビジネスを育てていくのが私の使命であり、これからも燃える気持ちや強固な意志を持ったメンバーと、新たな金融サービスを共に創造していきたいと考えています。
(2017年4月取材)