大型商談の戦略構築・マーケティングが最も楽しい。

「グローバルを舞台に活躍したい」と新卒で日立ハイテクに入社以来、評価システム営業本部で半導体計測装置の輸出営業を担っています。以前は同部門のアジア担当として、現在は欧米担当として世界有数の半導体デバイスメーカーに対峙しています。マーケティング、プレゼン、仕様調整~受注、納期調整・管理、アフターサービスまで、幅広いコーディネーター役を担うのですが、半導体計測装置は24時間フル稼働で5年以上使用することを前提としているため、特に特徴的なのはプレゼンから受注までの工程でしょうか。お客様の要求を満たす装置納品に向けて、まずは約半年~1年程、実際にお客様の製造工程で評価機を使って性能を評価してもらい、使用する中でお客様や技術メンバーと具体的な仕様調整をしながら装置性能の完成度を上げていきます。

当然その間、競合他社のオンサイト評価も並行されていますから、限られた期間内で最大限のアウトプットが問われます。半導体市場は4年サイクルと言われていた「シリコン・サイクル」から、右肩上がりに需要が増え続ける「スーパー・サイクル」に再突入したと言われており、常に変化するお客様ニーズに応じて、競合も最新モデルを投入してきます。
市場動向だけでなく、上層部と担当者で視点が変わるお客様動向を探り、どのタイミングで、どういったデータを提供していくか、仕様調整に伴い提示価格を上げるのか下げるのか等、多面的な要素を戦略に落とし込み、その中で勝ち筋を見極め、大型商談が決まった際には、何にも代えがたいやりがいと充実感を得られるんですよね。

顧客内シェア10倍の実績が、さらなる自信に。

スピード重視で要求も高いアジアのお客様に鍛えられながら、当社計測装置の最高額を塗り替える受注を獲得することができた頃、顧客内シェア獲得に苦戦していた欧米チームへの打診があり新しい環境に異動しました。ミッションは「お客様内シェア5%→20%への拡大」。長年、競合の牙城を崩せないお客様だったので、これまでの延長では難しいと判断し、3つをやりきることにしました。1つ目は、「お客様を知る」こと。2つ目は「お客様に信頼される」こと。3つ目は「独自性」です。

まずは、これまでの思い込みを排除するためにお客様内の関係者、専門用語・社内用語、選定会議でフィードバックされる表基準だけでなくお客様内の裏基準、社内力学等々、それこそイチからお客様を知りに行きました。そして、毎週のアポイントで関係性構築と当社の計測データの信頼性向上を図り、最終的には、お客様内の会議で当社のレポートがそのまま使用されるまでに。
社内用語で書かれた当社のレポートは、バイアスが掛からないままお客様内部に展開され、当社の認知を向上させることに成功。個人的には、競合他社と切磋琢磨する中で、受注を左右する最後の決め手は独自性が重要だと考えていたため、お客様が求める独自性の見極めには特に注視しました。結果的に、顧客内シェアは2年強で50%まで拡大。当然、上司や同僚、技術メンバー等のサポートあってのことですが、目標以上の成果に繋がり、私自身の大きな自信にも繋がりました。

「強いエコシステム」の構築と浸透が目標。

当面の私の目標は、顧客内シェアを60%等に伸長させることも大事なのですが、半導体市場の微細化・積層化の伸展に伴いさらに高度化する顧客課題の解決のために、お客様とのさらなる共創で、強いエコシステムの構築を目指すことです。私たちのお客様は、世界最先端の技術領域を走っています。最先端であるが故に、現場で起こる開発・製造工程の課題はこれまでの経験則では究明できないことも多くあります。そのため、顧客が技術課題に取り組む際の選択肢を拡大し、その解決を支援する様々な装置及びアプリケーションを関係各所との調整でスピーディーに開発し納入することで、顧客からの期待や信頼に応えていきたいと考えています。

競合も同じような取り組みをしていますが、幸いにも当部署の計測装置は、Lumada(お客様のデータから価値を創出し、デジタルイノベーションを加速するための日立の先進的なデジタル技術を活用したソリューション)との相性も非常に良いので、良質な計測データとの統合・利活用による新たな顧客価値創出に向け、チーム・組織一丸となってエコシステムを構築し、マーケットに浸透させていきたいです。その進化のためには多角的な視点が必要です。スーパー・サイクルの伸びしろある市場と風通し良く裁量のある職場環境で、グローバルに活躍したいとお考えでしたらぜひ当社を知ってください。半導体業界に関わらず、様々な分野の経験・視点をお持ちの方に仲間に加わってほしいと考えています。
 
 
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