キオクシアの四日市工場では、先駆けてAIをものづくりに役立てている。
例えば、365日24時間稼働している半導体製造装置から毎日、20億件を超えるビッグデータを収集し、機械学習で分析して生産性の向上に適用…といった取り組みを進めているからだ。
ここでは、こうしたDXを先頭に立ってリードしている生産技術部門のITエンジニア3名に話を聞いた。

Profile

第一生産技術部・生産推進・企画担当 K.M
2018年2月キャリア入社。情報学研究科システム科学専攻でハイパフォーマンスコンピューティングを専攻。前職はITベンダーで、ネットワーク製品のプリセールスを担当。自社製品のPR、ソリューション提案、PoC(概念実証)などに従事。

第一生産技術部・生産性改善推進担当 T.H
2020年10月キャリア入社。大学で地球環境科学を専攻して、総合化学メーカーに就職。鉱山開発事業でのITの活用、CAEを用いた、試作条件の検証、工場設備の改善業務に携わっていた。

第一生産技術部・生産技術推進担当 M.K
2018年9月キャリア入社。工学部情報技術学科でプログラミングやネットワークを専攻。前職はIT関連企業で、医療業や製造業の顧客を対象に、業務システム構築案件のPM(プロジェクトマネージャー)として活動。

※座談会の内容は取材当時のものです。(2021年11月取材)

AI、ビッグデータ、機械学習・・・世界有数規模の工場で、先端技術を習得しながらITスキルを研鑽できる。

― キオクシアへの転職の決め手は何ですか?

前職で製造業のお客様とおつきあいするなかで、第三者のITベンダーとして関わるより、ものづくりの現場でITを実践したいと思うようになりました。特にAI・機械学習に興味があったので、ものづくり×AI・機械学習をキーワードに転職活動を始めて、キオクシア(当時は東芝メモリ)が人工知能学会現場イノベーション賞・金賞を受賞/一日20億件以上のビッグデータを収集・分析して生産性の改善に活用していると知り、『ここだ』とピンと来たのです。また、前職ではオフィス勤務でしたが、当時の面接時に四日市工場を生で見て、そのスケール感に圧倒されました。見た瞬間「早く働きたい!」と意欲が一気に上がりましたね。

PM(プロジェクトマネージャー)として、さまざまな製造業顧客のシステム開発を請け負う中で、私もシステムを提供するITベンダーで終わりたくない。自分たちが設計・開発したシステムを自分たちのものづくりに適用して、製造現場の効率化に結びつけるところまで手がけたいという気持ちが強くなりました。転職活動では多くのメーカーを検討しましたが、キオクシアでは選考の際、今私が所属している第一生産技術部の組織構成や業務内容の説明を詳しく聞いたうえで、私のITスキルとプロジェクトマネジメントの経験を発揮できるポジションへのアサインを提案してもらえました。DXに力を入れて投資している姿勢も魅力で、スキル・経験を活かせるだけでなく、さらに先端の技術を身につけながら成長できると思いました。

私はもともと環境、化学系で、情報系出身ではありません。ただ、前職で、鉱山開発の検討や工場のシミュレーション業務などに携わって、ITに興味を持ちました。しかし、歴史のある事業所で電子化が進んでいなく、スキル習得や活用が難しかったため、最先端の工場でITを追究したいと転職を考えました。キオクシアは世界トップクラスの半導体メーカー。チャレンジするなら、日本でいちばん凄い会社がいい。難しそうだけれど、それだけやりがいがあると確信して応募しました。

数億円・数十億円の収益を生む、圧倒的な成果が待っている。

― 入社後は、どのような業務を経験しましたか。

私の課では、日々の生産量を計画通り達成できるかどうか、生産ラインをシミュレートして将来を予測し、事前に問題解決を図る取り組みを推進しています。私自身は、既存のシミュレータを、新たに開発したシミュレータに切り替えて立ち上げた後、シミュレーションを定期的に回していくためのプログラミング、現場でもシミュレータを使えるようにするための環境整備を手がけています。岩手県の北上工場へのシミュレータ導入も、現地のエンジニアと連携して進めているところで、1~2年先の将来を見据えて、どのように条件を設定すれば、どれくらい高い出力を期待できるか、大変でもあり楽しみでもあり、といった感じです。

私はチームリーダーの立場でメンバーを率いて、生産技術に関わるシステムの開発を進めています。大きくは、業務効率や歩留まりの改善、技術者効率の向上支援など、工場の生産活動を高めるための仕組みづくりで、具体的にはこれまで3年ほどの間に、半導体製造装置の能力試算システムや装置稼働状況の可視化ツール開発、故障・不具合の防止を目的としたFMEA(故障モード影響解析)を活用して技術者効率を改善するシステムの開発といったプロジェクトを担当してきました。

「先端のITを活用したシステム基盤を四日市工場に導入し、将来に向けたシステム構築を企画推進すること」が、私の所属している課のミッションです。いち早く先物を取り入れる役割を担っており、私は入社後、AI・機械学習システムの開発、新規ITツールの検証・導入、データ分析、サーバ仮想化技術の導入など幅広く携わってきました。

― 最もやりがいを感じたプロジェクトを教えてください。

前の会社では、シミュレータを大手ベンダーからリースしていました。一方、当社では内製化を進めており、機能を、自分たちで作ったり、仕様を決めて社内の担当者に開発依頼したりしています。半導体製造工場ならではの莫大なデータを、どう取捨選択して再現していけばいいか、難しい問題に次々に直面するぶん、チャレンジャブルで面白いと実感しています。入社してまだ1年ですが、生産ラインシミュレータの企画・開発・活用に関してスタッフを率いる役割を任されているので、手ごたえは確かです。

私はFMEAですね。従来はエクセルによる管理で手間と時間がかかっていたのを、過去の製品で発生した類似の不具合を共有して活用できるようデータベース化。製造工程に潜在する不具合をリアルタイムで洗い出し、トラブルを未然に防げるようにして、歩留まり向上を実現しました。常時、生産技術エンジニアや品質保証部が利用するシステムだけに、数億円~数十億円の収益に結びつきましたし、皆さんから「助かったよ」「ありがとう」と声をかけていただき、嬉しかったですね。また、前職では業務柄、納品以降のフィードバックを貰うことは難しかったのですが、ユーザーのリアクション・使用感が聞けたのはこのポジションならではのやりがいだと思いました。

最新の統計解析手法を駆使して、歩留まりを悪化させている要因を発見するシステムを開発したことですね。第二生産技術部のプロセスエンジニアが知見に基づいて導き出したアルゴリズムを、私たち第一生産技術部のITエンジニアがシステム化した「プロセス技術とITのコラボレーション」です。生産規模がきわめて大きい工場ですから、歩留まり悪化の不良要因をひとつ見つけて解決するだけで、会社の利益に大きく貢献できるため、非常にやりがいのある業務でした。

ITと半導体のものづくりと、どちらも最先端の技術を視野に。

― 半導体メーカーの工場でITエンジニアとして働く醍醐味は?

ITの私たちとプロセスやメモリのエンジニア、異なる分野のスペシャリストがチームを組み、どうしたらより良い工場の仕組みを実現できるか。議論を重ねながら、会社の利益に貢献するシステムをつくり上げていく…イノベーティブなプロジェクトの一翼を担って、持てる力を存分に発揮できるのが、私にはいちばんです。また、AI・機械学習、IoT、ビッグデータ、シミュレーションをはじめ、ITエンジニアの業務分野は多岐にわたりますし、一人ひとりのスキルや志向を評価してもらえるので、自分が興味を持ったジャンルで活躍できるのもいいですね。

誰にでも聞きやすく・誰とでも話しやすい環境のもと、システムを使う利用者の要望と私たちシステム開発側の観点、双方の意見をすり合わせながら、ものづくりと直結したシステムを構築できることです。四日市工場には多分野のエンジニアが集結しており、絶えず現場から多様な声が上がってきます。どんな声にもリアルタイムで対応してソリューションを打ち出せるうえ、すぐに反応が返ってくるので、目に見えて良し悪しが分かります。8,000名規模の大工場のメンバーと一体になり、DXをリードしていけるのが、キオクシアのITエンジニアのメリットだと感じています。

今はオンライン中心ですが、半導体と製造プロセスに関する研修が充実していて、ITスキルもeラーニング等で着実に習得できます。世界でもトップクラスのメモリ工場で、半導体とITの二大テクノロジーを視野に収めながら活躍できます。まず他では得難い場ではないでしょうか。

自由闊達な風土のもと、ワークライフバランスも充実。

― 働く環境についてはどうでしょうか。

ITエンジニアに限らず、四日市工場にはキャリア採用の人が多く、前職の業界や業務、年齢や経験もさまざまです。中途だからとか、何をしていたとか、いい意味で誰も気にかけていませんし、コロナ禍の前は歓迎会も定期的に開かれていたので、すんなり溶け込めました。また、ノー残業デーの徹底や有給取得の推奨など、ワークライフバランスを支援する仕組みも充実しています。私は2名の子どもがいますが、ノー残業デーの日にはいつもより早く帰宅ができるので、子どもたちも嬉しそうですね。

私はコロナ禍で入社したので、オンラインでのコミュニケーションが多く、他部門の人とは顔を合わせる機会が少なかったのですが、上司がどこの誰に聞けばいいと紹介してくれましたし、皆さん気さくに応えてくださるので、スムーズに業務に就けました。ノー残業デーは前職では形骸化していたのが、当社では上司が率先して退社するなど、働き過ぎない文化が当たり前になっています。

立場に関係なくアイディアを出し合える自由闊達な気風が定着しています。担当者同士で話しあいながら案件を進めるケースが多く、部署や役職に関係なくフランクに情報をやりとりしています。上司もとてもフランクで部署内にとても顔が利く方なので、「これをやりたい」と提案するとエキスパートや頼れる人をどんどん紹介してくれます。業務内容も関係者も非常に多いので、手を挙げればどこにでもチャンスがある環境も魅力ではないでしょうか。
また、工場ならではの特長としては、安全意識が高く、身心両面で安全と健康への配慮が行き届いています。

― では最後に、転職を検討中の方へのメッセージを。

個々の意見を尊重する風土ですから、何か発言して、無下に拒否されることはありません。きっと、自分のやりたいことを実現できます。ぜひ一緒に、ITの力でキオクシアの未来を創っていきましょう。

これほど膨大なデータを持っている会社は、なかなか他には存在しません。また、AI・機械学習、データ分析、ビッグデータ技術の領域でも先端技術がフル活用されているので、関連分野に興味をお持ちの方には、うってつけのフィールドだと思います。

私のようにIT系の出身でなくても、意欲と行動力次第でチャンスをつかめる会社です。ITのエキスパートを育てる体制も整っているので、思い切って飛び込んでほしいと期待しています。

ここがスゴイ!
IT×キオクシアの魅力

一日当たり20億件超・ビッグデータの宝の山
24時間365日稼働している半導体製造装置からリアルタイムで収集されるデータ量は、一日に20億件以上。ITエンジニアは、このビッグデータの宝の山にAI・機械学習を適用することで、より効率的なメモリ生産をサポートしている。

一つの改善が数十億円規模の収益を生み出す
例えば、FMEA(故障モード影響解析)の手法を駆使して、過去に発生した生産ラインの不具合データを共有化。製造工程に潜在する「隠れた問題点」を洗い出し、トラブルを未然に防げるようにして、歩留まりを向上。数十億円の収益アップを達成した。

8,000名規模のラインを模擬して、未来を予報
自社開発のシミュレータを適用。常時約8,000名が働き、数千台の製造装置を操業しているメモリ生産ラインをコンピュータ上に再現。明日は・明後日は・一年後は、所定の生産計画を達成できるかどうか、見えない世界を見通して未来図を予報している。

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