三菱電機静岡製作所の品質保証とは?


~CAEグループのリーダーに聞きました~

ミッション・仕事概要

▼ ミッションは?


一般的な品質保証のイメージは、顧客対応やアフターフォローといった製品出荷後の業務のイメージかもしれませんが、静岡製作所の品質保証は、『開発の前段階からの改善』を目的としています。

そんな中でCAEグループは、品質を高める・開発工数の削減・開発期間の短縮など、製品出荷前の根本的な改善を目指しています。開発会議に積極的に参加することや、前もって開発側からの相談を受けることで、試作品に着手する前に問題点の改善や、問題となりそうなところを予測し、開発工程のムダを省き、より効率的な開発の実現に役立てています。また、シミュレーションや評価手法の開発など、新しいことにもチャレンジしています。

製品毎には、品質管理課が存在していますが、品質保証部として、静岡製作所内で横断的に開発品質の改善を進めるため、数年前にCAEグループを立ち上げ、強化を図っている段階です。

▼ CAEグループの仕事の概要は?


CAEグループは、すべての製造部(冷蔵庫、ルームエアコン、パッケージエアコン、圧縮機)と関わるポジション。
様々な製品に携わることができ、視野を広く持てることが特徴です。

業務は主に、以下の4つに分かれます。
・開発支援:シミュレーションや実機試験を、構造強度系・騒音振動系・熱流体系に分け、評価を実施しています。
・技術開発:大学との共同研究。研究所からの情報や学会誌などを参考に、新たな評価方法を開発します。
・システム開発:国内外のシミュレーションソフトの開発・管理を行なっています。
・開発会議への参加:新機種の開発会議に出席。開発前段階から問題がないかを分析しています。

▼ CAEグループのメンバー構成は?


まだ出来て間もないグループということもあり、社員はわずか3名です。
但し、解析・CAEのエキスパートとして、グループ会社の方々と連携して一緒に働いています。
専門性が高い方も多く、実務的なところや、やり方を教えてもらうこともあります。

グループ立ち上げの経緯・目指す未来

▼ どのような経緯でグループリーダーに?


私の場合、ここに来る前は、3年間圧縮機の設計担当でした。前職は、設備設計だったので、ひとつのデバイスを設計するのははじめての事。圧縮機の構造すら全然知りませんでした。前職の設備設計は、求められる寸法・精度がプラスマイナス5ミリぐらいの世界だったのですが、圧縮機の設計になると、1ミクロン単位の設計、精度が求められます。今思うと、ここで培われた、機械加工部品の知識・筐体、プレスの技術、金型の知識・冷媒や冷凍などのケミカルな部分・モーターなど、様々な製品特性・材料・技術などの知識を身につけられたことは大きいと思います。

もともとつくってみたいと思うものとは違いましたが、やってみると知らないことがいっぱいあって、結構楽しくて。技術的なことにも興味を持つきっかけとなりました。

それから、CAEチームに圧縮機の設計をした経験者がいなかったので、私が呼ばれたのです。私が来た当時は、課に属するグループではなく部所属のチームという状態でした。元々は、新卒で入った社員1名が上司の指示を受けつつやっていたみたいです。私が入って、他の人も加わって、「正式にグループとしてやっていこう」となった中、仲間が推薦してくれたのか、経験年数なのかは分かりませんが、私がグループリーダーを任されることになりました。

▼グループとして目指す未来は?


今は、専門分野ごとにそれぞれ1名ずつで業務分担していますが、ひとりの視点だけだと、どうしても偏りが生まれてしまうこともあり、今後は、2名体制ぐらいにしていきたいと考えています。

社内での需要は増していると思いますし、だんだんと設計者から相談される機会も増え、社内での信頼も高まってきた感がありますので、やはり組織としてちゃんと社内認知を広げ貢献の場を増やしていきたいと考えています。

また、静岡製作所としては、管轄する7つの海外拠点で「開発の現地化」を目指しています。品質を落とさずに現地の社員を戦力化するにはどうすればいいか?三菱電機の品質保証として、いかに技術やノウハウを現地、海外に出していくかが問われていると感じています。

キャリアパス・求める人物像

▼ どのようなキャリアを歩めるのか?


私のように、圧縮機設計を3年経験してから他部門に異動する人もいれば、新卒入社からずっと同じ仕事に関わっている社員もいます。キャリアの歩み方は決まっていないので、自分自身の志向に合わせて新しい道を切り拓くことも可能です。

私の場合ですと、設計に戻るという道もあります。今のCAEグループで培った考え方を設計に活かしていったら、また別の視点での設計ができるのではないか、とも思います。ただ、今はこのCAEグループを組織として、成長させていきたいと考えています。

▼ 合っている人物像は?


私自身は機械工学科出身で現在構造系を担当しており、システム系担当の社員は情報工学科出身です。それぞれ得意な分野を活かして、役割分担しているところはありますが、今も日々実務を通して学ぶ機会が多いので、向上心があり、工学や科学にアレルギーがなければ活躍できる素養はあると思います。

また、ひとつの製品を深く追求するというよりは、いろんな製品に携わりたいという志向をお持ちの方が合っている仕事です。私もはじめは、家電に興味を持ったことからこの業界に入ってきましたので、なにか特別な技術や知識を持っていなければダメ、ということはないと思います。

 
 

※ 役職・記事内容等は、取材当時のものです。