失敗も糧にする、未知への挑戦を評価するDNA。

入社以来、メカエンジニアとして一貫してエッチング装置の開発や設計に携わっています。お客様である半導体デバイスメーカーが求める装置の仕様は、実現したい半導体の性能やサイズによって様々。メカエンジニアは装置の具体的な寸法やサイズを設計し、電源や制御、プロセス開発といった他分野を担うエンジニアと綿密に連携しながら装置を完成させていくのです。

ただ、装置の全容はお客様自身もイメージできていないこともあります。「こういうことをやりたい」という目指すべき理想の姿が提示されるなか、どうすればそのオーダーを実現できるのかを、幅広い分野のエンジニアに相談し、知見を集めて試行錯誤しながら提案していく。答えのないその開発のプロセスが、苦労する部分でもあり楽しい部分でもあります。

たとえば、半導体の製造において反応ガスでウェハーに薄膜を形成するプロセスがあります。「より高温のガスを使用したい」というオーダーがあれば、どこまでの温度なら対応でき、安定したものができるのか。その答えを自分たちで導きださなければなりません。上司や周囲に相談をすることも多々ありますが、基本的には自分が進めたい方向に自由に進めていくことができます。もちろん予算は決められていますが、そのなかでのアプローチの決定は、現場のエンジニアに多くが委ねられています。

トライ&エラーを繰り返すなかで、未知なる分野に挑戦する必要性に迫られることもあります。当然、失敗することもありますが、無駄という考えは当社にはありません。今後のノウハウにつなげていこう、という前向きな考えを現場だけではなく会社として持ってくれているのは心強いですね。挑戦した意欲を評価してもらえるからこそ、失敗を糧に改善の提案につなげていけます。お客様のために一刻も早く解決する必要があると判断され、各エンジニアが集まった数十名規模の対策チームがつくられたこともありました。
それぞれの得意分野を活かせるフィールドがある。

子供の頃は機械に憧れていた私ですが、電気や熱といった目に見えないものに苦手意識があったこともあり、大学ではあえてそういった分野を専攻していました。半導体製造装置のエンジニアを選んだのは、まったくイメージがないものだったから。そういったモノに挑戦したいと思ったし、世界No.1を目指している企業の姿勢にも惹かれました。半導体製造装置のモノづくりはメカだけではなく、化学などの様々な技術分野が融合しています。色々な分野を学びながら試行錯誤するのは、エンジニアとして刺激的で楽しいですよ。

そういった意味では、色々な背景を持った人にきてほしいと思っています。機械だけではなく、化学や熱・電気などに詳しい人も活躍するチャンスはいくらでもあります。自身の専門分野や考え方にとらわれることなく、そういった人たちとお互いに高め合っていきたいですね。私もわからないことがあれば、新卒入社一年目の若手に相談することもあります。そうやって自分も助けられているし、相手を助けることもある。年齢や社歴は関係なく、自由な雰囲気の現場だと思いますよ。