様々な技術分野の知識が必要とされる幅広い仕事。

私の前職は半導体デバイスメーカーのエンジニア。東京エレクトロン宮城には中途採用で入社しました。現在はエッチング装置のプロセスエンジニアとして、お客様が望む半導体を製造するために最適な仕様を提案する、プロセス開発の仕事をしています。

プロセス開発と一言で言っても、エンジニアの仕事は多岐にわたります。メカ、エレキ、ソフトといった他の分野のエンジニアたちと部署を横断して行うコンセプトの立案や新技術の開発。お客様が新規に装置を導入する際や既存の装置の変更の際に、お客様の元に常駐して折衝を重ねながら現場で最終的な調整を行うプロセスチューニングなどが代表的なものです。

特にプロセスチューニングの仕事では、海外での案件も珍しくありません。2~6ヶ月の長期出張、場合によっては一年単位で赴任することもあります。私も一年半程度、韓国に常駐していました。その案件は現地で装置を開発している案件で、装置を売るためにお客様の要望が実現できていることをデータで証明するためでした。このときは週に1~2回の報告をしながら、基本的には現地のエンジニアたちと仕事を進めました。当社は韓国に拠点があり、現地のエンジニアは日本語が話せたので心細さはあまり感じませんでしたね。赴任先によっては、英語が必要になってくる場合もあるようです。

プロセス開発は実験と評価・分析を繰り返し行う答えのない仕事です。プロセスガスの種類や装置内の電圧・温度などを調整し、数百通りから最適な組み合わせを導き出すために試行錯誤を繰り返します。そのためには機械設計、材料、制御、化学、物理などの幅広い知識が必要で、ときには泥臭い仕事も必要になってくる。それだけに、現場の雰囲気は強い支えになってくれると思います。
相手のことを思いやる社風。
たとえ海外であろうとエンジニアが赴きお客様と密接な関係性を築くのは、当社の特徴の一つかもしれません。エンジニア一人ひとりが常にお客様のことを考え、資料の見た目一つとっても、「お客様からどう見えるのか」を意識しています。お客様に寄り添い、ニーズを拾って解決していく仕事のやりかたは、東京エレクトロン宮城の特徴ですね。そういった社風は社員同士でも同じで、上司や同僚とも話がしやすく、とても明るい雰囲気です。相手のことを思いやり、同じ目線になって話してくれるため、聞きたいことがあればすぐに声をかけられる、親身でフランクな印象を持ったのを覚えています。

転職してから妻と一緒に仙台市に住んでいますが、二人とも東京出身であまり馴染みはありませんでした。いざ住んでみると東京からのアクセスもよく、都市部には必要なものは大抵揃っていますし、少し郊外にいくと自然が豊かで過ごしやすい街ですね。仙台はじめ宮城県は、住みやすくとてもいい環境だと思います。当社は現在でも世界トップクラスのシェアを持っていますが、社員一人ひとりが看板やブランドに頼ることなく、モノづくりに打ち込んでいると感じます。この宮城県から世界で勝負できる製品をつくり、世界No.1を実現していきたいですね。